学会運営

普段、参加させてもらっている学会ですが、教員や企業就職すると運営側の仕事が回ってきます。教員にとっては企業と繋がりを持つことで研究の幅が広くなったり、共同での予算獲得にも繋がったり、国際的・学術ネットワークを広げたりできます。


【運営側の仕事】
運営側に求められるのは、「参加者間でいかに活発に有意義な議論が繰り広げられるか?」です。この答えのない課題に、委員の人は日々悩んでいます。次点の目標は「講演を聞いていかに聴衆のためになるか?」だと思います。こちらは、学会の目的に合わせて誰を招待するかが重要になります。参加者数にも影響してきます。シニアの運営委員に協力してもらい、先端の研究内容でトークもわかりやすい人を集められると、参加者には聞いてよかったと思われるでしょう。さらに、運営側は会を赤字にするわけにはいけません。可能な限り参加費を下げつつ、学会会場利用費や受付事務費を支払います。どれだけ企業展示やスポンサーを募れるかがキーになるでしょう。

学会の運営会議は、年に数回東京で行われたり(テレビ会議参加で良い場合もあり)、大きな学会の夜に行われたりします。

学会委員の仕事内容は完全な雑用です。例えば、論文委員の仕事内容としては、招待講演の候補者選定、プログラム編集、座長などです。若手教員に回ってくる仕事の多くが、事務員でもできる仕事です。しかし、予算の少ない学会では事務員を雇えないので、アブストラクト集の作成や学会HPの更新を請け負ったりもします。可能であれば、委員を受け入れる前に秘書を雇える環境を整えたほうが良いです。現状の仕事量と家庭の状況を精査した上で、慎重に選ぶことをお勧めします。


【学会運営はほどほどに】
少子化により学生数が減少し、運営交付金が減って、大学事務員の数も減らされる中、教員の負担は年々増えています。さらに、若手教員は任期付きにより、短期間で成果を出さないと次の仕事がありません。そんな中でも、学会の数は増えても、減る方向にはなかなか進みません。学生だけでなく、働き方改革により企業参加者も減少する中で、おなじみのシニア教員がそれぞれの学会で招待しあい、同じような話ばかりを聞く。そして、それぞれの学会運営は、若手教員が担っている。これ、時間の無駄じゃありません?国際競争と逆行しません?

個人的な見解ですが、所属している大学への貢献(学生教育、大学運営、研究成果、予算獲得)が優先されるべきであり、そこが出来ている前提で、学会にも貢献するようにしています。同じような国内会議がたくさんあるので、なくしたり、合併させたり、することも検討してほしいです・・・異分野の学会を合併させると、interdisciplinaryが進むよ!

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