ポスドクの面談

ポスドクを雇うには、
  1. ・公募をかける
  2. ・書類で審査する
  3. ・面談する
というプロセスになる。


【公募】

仕事内容
XXXグループが「超エキサイティングな開発」に関する研究に対して、ポスドクを募集しています。XXXグループでは、これまで「超アウトスタンディングな開発」を中心に研究しています。
必要資格
・工学分野の博士
・エキサイティング開発のスキルや経験
・英会話・プログラミング
提出書類
・CV
・研究経験・計画・動機
・応募〆切:2019年4月1日まで
雇用条件
・給与:年400万円程度、パフォーマンスに応じて毎年増額
・契約期間:2年+1年まで延長可能
・福利厚生:引越費用、住宅手当、通勤手当、有給休暇
・保険:傷害保険、労災、年金
・勤務時間:平日9-17時
・休日:土日、夏季・クリスマス年末年始休暇
・着任時期:候補者の希望次第
・働く場所:地方国立大学 田園キャンパス TKTK研究室

他に質問があれば、XXXX(at)XXX.jpにメールください

日本だと、博士取得7年以内、という制限があったりする。その後の彼らのアカデミアのキャリアを考えると、科研費・若手研究などの応募要件から外れてしまい、独立できなくなるからだろう。若手採用で常勤(任期あり)が多いが、十分な給与が出せないなら、シニアで非常勤採用にしてもいい気がする。若手採用の場合、日本では、任期終了後の仕事も考えないといけない。アカデミック就職を望んでいる場合は、PIとしての素養も学ばせた方がよい(ラボのマネージメント、学生教育、グラントの取り方、国際共同契約の仕方など)。

遠方の応募者の可能性もあるので、旅費が出せない場合は、書類の提出方法をメールやweb応募可とし、面談をスカイプ・Zoom対応可にすることも検討したほうが優しい。会ったことのない応募者でほぼ採用確定の相手なら、一度来てもらったほうが良い。研究環境やラボの雰囲気を知ってもらうためにも。


【書類審査】

CVからスキルなどを見て、自分のプロジェクトに貢献できそうかどうかを判断する。推薦書から、CVで嘘偽りがないか、論文の貢献度などを判断する。知っている相手なら推薦書はなくても良いかと思います。研究計画から、ポスドク側の求めるものと、こちらのプロジェクトのマッチングを行う。大きくずれているとお互い不幸になるので、優秀であっても面談には呼ばないようにしている。

よく海外の学生や研究員からメールが来ます。彼らとの差別化も必要です。推薦書がない場合は、彼ら以上の業績と熱意を示せてほしいところ。

【面談】

日本では短い面接をして、ラボ案内するだけで終わるのが一般的だが、アメリカでは、研究室やプロジェクトによっては二日に渡って面接することもある。30分ごとに、いろんな教員や学生と話し合う。そして、彼らと夕食を共にする。これは、雇用するのに年間数百万円かかり、そのポスドク一人がプロジェクトや研究室の雰囲気に大きく作用するからである。私も、簡略した形であるが、なるべく多くの人に会わせることにしている。

09:00-09:30 近くの駅まで迎えに行く
09:30-10:30 教員Aと共同研究の打ち合わせ
10:30-11:30 自分のラボ案内
11:30-12:30 学生たちと昼食(教員抜きで)
12:30-13:00 発表準備
13:00-14:00 セミナー
14:00-15:00 スタッフによるコアファシリティの案内(教員抜きで)
15:00-16:00 学生らの研究発表(教員抜きで)
16:00-16:30 プロジェクトや雇用条件に関する打ち合わせ
16:30-17:00 近くの駅まで送りに行く

共同研究をしている教員との面談を入れ、そこに参加してもらって、研究の問題点に対する解決策のコメントをポスドク候補からもらう。ここでアイデアが出せるかどうかで、自立しているかどうか(指導教員に頼りきりだったかどうか)を見極められる。ポスドクが成果ばかりをアピールするときは少し警戒したほうが良い。学生と昼食を取ってもらって、スタッフにコアファシリティを案内してもらう。彼らからのフィードバックをもらい、目上の人や教員以外の人に対してもまともな対応ができるかどうかで、人間性が見極められる。ポスドク候補側もラボの雰囲気を知れ、このラボがブラックかどうかを判断できるので非常に重要な機会のはず。また、自分のラボの研究方針を話し、ポスドク候補の研究方針と合致するか、お互い確認する。ポスドクはラボ内で重要な位置を占め、一人でも研究室に大きな影響を及ぼし得るため、自分以外の教員やスタッフ、学生からの評価が微妙なら採用を見送る。


【案内メール】
Title: Postdoctoral Researcher position in my group
Dear Prof. XXX

Greetings from Japan. I would like to let you know that we will have an opening for a postdoctoral researcher to work on XXX after April 2019. Thus if you know of a strong candidate with a background in crystal growth and/or electrical and optical devices, then please feel free to pass this message on. Interested candidates should contact me (XXX@XXX.jp). Thanks.


Best Regards,
XXX

0 件のコメント:

コメントを投稿